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新規事業の成否を分ける「情報発信」 2022年11月9日
突然ですが、路上ライブは好きですか?笑
あの駅前などで若者が歌っているやつです。
私は夢を追いかける若者が勇気を出して、
見知らぬ人達の前で歌う姿が大好きです。
毎日、Youtubeで観て勇気と感動をもらっています。
私が音痴というのもあるのですが、路上アーティストの
皆さんは本当に輝いていて、素敵に映ります。
Youtubeで検索すれば、たくさんの動画が出て来ますので、
お時間ある時にでも観て頂ければと思います。
さて、本題に入ります。
本日は、
『新規事業の成否を分ける「情報発信」』
というテーマで、
『情報発信』の方法についてお話をしていきます。
御社の商品・サービス、ひいては、御社の素晴らしさを
届けたい顧客に、ちゃんと伝えられていますか?
顧客は認識してくれていますか?
顧客は共感してくれていますか? という事についてです。
中小企業白書2017年版に、新事業展開に成功した企業と
成功していない企業との「差」についてのデータが掲載されています。
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html
その中の第2-3-12図「新事業展開の成否別に見た課題」に
『情報発信』によって、新規事業が成功するか否かの「差」が付く
という調査結果が掲載されています。
他の新市場開拓戦略や多角化戦略でも概ね同じ傾向なのですが、
本日は、「新製品開発戦略」に絞ってお話をさせて頂きます。
「新製品開発戦略」というのは、「既存市場・顧客」に
「新しい商品・サービス」を提供する戦略の事です。
製造業やメーカーが通常の事業活動で行っている事が多い戦略ですね。
新事業の成否を分けた課題感の「差」が大きい順は以下になります。
①、自社の製品・サービスの情報発信が不十分である
⇒『情報発信』が上手く出来たかどうかです。
②、市場ニーズの把握が不十分である
③、販路開拓が難しい
④、必要な技術・ノウハウの取得・構築が困難
⑤、必要な技術・ノウハウを持つ人材が不足している
⑥、自社の強みを活かせる事業の見極めが難しい
つまり、『情報発信』が上手く出来たかどうかが、
「新製品開発戦略」の結果を最も大きく影響するという結果となっています。
どうですか?
意外な結果ではないですか?
新市場開拓戦略などの新しい市場・顧客に上手く
『情報発信』出来ていないというのであれば、理解出来ます。
しかし、「既存市場・顧客」に販売していく
「新製品開発戦略」についても同様の結果となっているのです。
つまり、既に関係性のある「既存市場・顧客」にも上手く
『情報発信』出来ていないという実態がうかがえます。
どんなに素晴らしい技術・製品・サービスを持っていたとしても、
顧客に届いておらず、認識されていなければ、
存在していないのと同じになってしまいます。
では、どうすれば届けたい顧客に、
伝えたい情報を伝えられるのでしょう?
大事な要素としては3つです。
①、「誰に」伝えたいのかを明確にする。
②、「どうやって」伝えるのかを選択する。
③、「何を」伝えたいのかをストーリーで語る。
順番に見て行きましょう。
①、「誰に」伝えたいのかを明確にする。
「多くの人に届けたい」と思って広告を出したり、
ランディングページを作成したりするケースを良く見かけます。
ここで一つ知っておいて頂きたい、大切な概念があります。
「みんなに届けたい」 = 「誰にも届かない」 です。
効果的に情報を伝えるには、
「誰に」伝えたいのかを明確にする必要があります。
単純な事なのですが、
意外と実践出来ている企業が少ないのです。
たくさんの企業・顧客に届けたいと考えて、
当り障りのない表面的な情報伝達・広告宣伝と
なってしまっているケースが往々にしてあるのです。
届けたい人に伝えたい情報を伝えるためには、
対象となるターゲットを絞り込む必要があります。
「焦点を合わせて貫く」ようなイメージです。
そのためには、理想の顧客像を設定する事が有効です。
マーケティングではペルソナと良く呼ばれていますね。
しかし、ペルソナ設定と言っても、
多くの企業は”ぼんやり”設定している事が多いです。
BtoCの場合で言うと、
「こんな製品を欲しいと思っている〇〇地方の20代独身男性」
といった具合です。
これでは明確になっているとは言い難いのです。
年齢、性別、居住地、職業(内容、役職)、性格、価値観
人間関係、家族構成、趣味、興味、不満、悩み、希望、夢
など、
その顧客の姿がリアルに思い浮かべられるレベルにまで、
落とし込んだ方が精度は高くなります。
BtoBの場合でも同様に、リアルな企業像が
イメージ出来るようにした方が精度が高くなります。
「そこまで必要!?」と思われたかもしれません。
ですが、”ターゲットの明確化”というのは、
基本となる部分であり、とても大切な部分です。
ぜひ、会社のみなさんで意見を出し合って、
「誰に」伝えたいのか、ターゲットを明確にして行く事をおすすめします。
②、「どうやって」伝えるのかを選択する。
続いて「どうやって」という
具体的な方法・手段・ツールについてです。
現代は情報であふれています。
『情報発信』のツール・手段も無数にあります。
どれを選択するのが良いのか迷ってしまいますよね。
結論から申し上げますと、
どのツール・手段が妥当かは、
①で設定した「誰に」というターゲットで変わります。
大企業などは多額の資金を投入して、
TVCMやSNS広告を掲載したりしています。
あまりターゲットは絞り込まずに、広く届けようという戦略です。
釣りで言うと、投網漁のような手法ですね。
一度に多くの人に届ける方法は、絶対数を増やすには適していますが、
明確なターゲットに絞っていないため精度が低くなってしまいます。
このような方法は、潤沢な資金がある大企業では出来ますが、
中小企業の場合は難しいと言わざるを得ないでしょう。
他方、「誰に」というターゲットを明確にしたとしても、
選択するツール・手段が合致していないと、効果は上がりません。
例えば、高齢者がターゲットなのにSNS広告を出しても見られません。
逆に、Z世代向けの商品をTVCMで流しても、効果は低いでしょう。
つまり、①で決めたターゲットが、
「どんな情報収集の方法をしているのか?」を把握して、
それに合ったツール・手段を選択する事が大事なのです。
例えば、
日経新聞から情報収集しているのであれば、新聞広告が有効です。
協会・交流会・商工会からであれば、協賛や参加するのが有効です。
展示会からであれば、出展・参加するのが有効です。
ネット検索であれば、Google広告が有効です。
Facebookであれば、ターゲット広告が有効です。
セミナーであれば、主催したりサイト広告が有効です。
などなど・・・
ターゲットの行動特性によって、
有効なツール・手段は変わって来るということです。
ですので、
『①、「誰に」伝えたいのかを明確にする。』を行った上で、
『②、「どうやって」伝えるのかを選択する。』が重要となって来るのです。
③、「何を」伝えたいのかをストーリーで語る。
最後のステップである「何を」伝えるかです。
本日、話題にしている「新製品開発戦略」で考えると、
製品特徴・優位性・リニューアルした点を訴求したくなりますよね。
しかし、先日のメルマガでもお話した通り、
顧客は「ふーん」と思うだけで、そのような情報に興味ないんですね。
顧客が一番興味あるのは、「自分がどうなれるか」
「自分にどのようなメリットがあるのか」ということでしたね。
ですので、御社の商品・サービスを購入する事で
「顧客がどうなれるのか?」がイメージ出来るようにする事が最優先です。
その根拠として、御社商品・サービスの
製品特徴・優位性・リニューアルした点などを訴求していくのです。
また、全体の構成として大事なのは、
「ストーリー」つまり「物語」になっているかという点です。
人は「ストーリー」が大好きです。
データ・事実だけを語るのではなく、
商品に込めた想い・開発秘話・担当者の想い・乗り越えた失敗などが
「ストーリー」として込められた情報としていくのです。
そうする事で人は興味を持ち、その情報に引き込まれていくのです。
便利で、情報があふれ、変化の激しい時代となっているからこそ、
人間味のある「ストーリー」が込められた情報が生きてくるのです。
本日のお話は以上となります。
内容をまとめると、
届けたい顧客に伝えたい情報を伝えるためには
①、「誰に」伝えたいのかを明確にする。
②、「どうやって」伝えるのかを選択する。
③、「何を」伝えたいのかをストーリーで語る。
のステップが重要だという事でした。
そして、『情報発信』が上手く出来るかどうかが
持続的に発展していくために必要不可欠な
新規事業の成否に大きく影響するという事でした。
本日の内容が御社の『情報発信』、
新規事業成功の一助となれば幸いです。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回配信をお楽しみに♪